川向いの「高槻」で、恒例の「高槻JASS STREET」が始まった。
毎年五月の連休に二日にわたり開催される。なんと今年で17回目。
パンフレットによると延べ759のバンドが出るというからすごい。
学生アマチュアバンドからプロのミュージシャンまで、駅前広場や神社の境内、
小学校の校庭と、町中あちらこちらに出没し、いろんな楽器が鳴り響く、
ジャズに、フュージョン、ファンクに、ポップス、ゴスペル、ブルースと、
さすがに大阪「ごった煮感」満点の何でもあり、他にも子供向けのイベントや
フリーマーケットなど企画が盛りだくさん、主催は地元の「ジャズストリート
実行委員会」のボランティアの人達で、個人やグループ、地元企業の寄付やカンパで
運営されている。
今年は前日にパンフレットをもらったのに、あまりに多いバンドの数と会場に、
どこへ行こうかなかなか決まらない。結局、バンドの名前とか編成を読んで、
くじを引くような感じで、去年と同じ会場、市役所の隣「生涯学習センター」の
「多目的ホール」へ行くことになった。
少し時間が早いせいか、幸いまだ玄関ホールに長い列はできていない。
すんなりと中に入れたが、やはりホールの中は満員で、つぎの入れ替わりを
待つひとで通路もいっぱい。どうにか階段の空いたところんにもぐりこんだ。
今回はつれあいと友人夫婦を誘って、この会場で合流予定なのだが、
うまく席が取れるかどうか微妙になってきた。ここに限らず どこの会場も
似たような状態らしいが、移動するのもひと苦労で、動くと次はまず立ち見。
どうにかうまい具合に四つの席を確保できたが、同じ会場に2時間もいると
そろそろ動きたくなってくる。去年も確か出ていたバンドだとか、
聞いたことある名前だとか、この会場選びもかなりいい加減だったが、
いつのまにかホールの外は入れ替わりの長い列が出来ていた。
二組目のN.Yカルテットはリーダーが[SAX]の女性で、野太いいい音を出している。
つぎの会場は座れないのを覚悟して、そろそろメイン会場らしき「高槻城跡公園」
方面へぶらりぶらりと歩いて行くことにした。
外は朝から今にも降り出しそうなどんよりとした天気、俄にひと通りが増えはじめる
と、屋台の出店のいいニオイと一緒に野外演奏の甲高い音が聞こえてきた。
ビールをゲットして音の鳴る神社の境内へ入ると、東京から参加のジャズグループ
「BBQ」の五人組、「野見神社」の「能舞台」がステージになっている。
「 ハイネケン」がなくなるころ境内を抜け、お隣「高槻現代劇場文化ホール」の
3F レセプションルームへ 向かう。ここもなぜか前回と同じ会場‥‥‥、
ただの偶然でもなく、くじを引いたのでもないが‥‥‥、そこは勘だよりなのだが、
何かしら、臭覚に近い選択肢のようなのがあるといえば、あるような気がする。
「ジャックダニエル」プレゼンツ、昨年はそうだったが、同じエンブレムの
ホールはミキサースタッフも昨年と同じ、五時からの「KHカルテット」に合わせ
早めに満員の会場に入ったが、演奏中の「HMトリオ」がいい……、
なかでもベースとドラムスがよかった。半分しか聞けなかったのが本当に残念!
こんな感じで、新しいミュジシャンやいい音と出会えるところが、
いかにも「高槻ジャズST」の魅力なのだと思う。
まだまだ祭典は深夜まで続くが、そろそろノドの乾きもピークを迎え、
我々は早々と駅前の居酒屋に腰を落ち着けたが、どこの店も今夜は超満員で、
客も演奏者も文字どおり「ごった煮」みたいに盛り上がていく。